LOT No.0043 トランペット・キーホルダー
2008年 02月 04日
キーホルダー集めは割と初期の頃の趣味。
けっこうな数を持っていたが、
今から2~3年前に実家からお宝ボックスを回収した際に
吟味をして、半数以上をフリーマーケットで売ってしまった。
今考えるとちょっと惜しいことをした。かも。
でもって淘汰されずに残った、このトランペット。
小さいながら(全長5センチ)ちゃんと音が出る。もちろん単音だけだけど。
今でもどこかの観光地で売ってるのかなぁ。
このお宝を手に取ると思い出す思い出が二つ。
その昔、小学生の頃、トランペットを吹いていた。
といってもクラブ活動の「鼓笛隊」でのわずか2年間で、
トランペットは学校の備品だった。
楽器に対する音楽的なセンスはさほどなかったが
練習を重ね、『富士山』、『茶色の小瓶』、『駅馬車』、
『ロッキーのテーマ』『聖者の行進』の5曲を何とかマスターした。
ホールでの演奏発表会には結局1回も出場しなかったが、
ただ一度、晴れ舞台として用意されたのが、
地元のお祭りで行われた「武者行列」での先導演奏隊だった。
大名行列を模した割と大規模なパレードで、
鼓笛隊員は全員武者姿に仮装して、市内の目抜き通りを演奏して練り歩く。
今思えばなかなか楽しいイベントだった。
しかし。
この数日前に、あろうことか自分が使うトランペットを落っことしてしまい、
管の接合部分が外れ、音が出なくなってしまった。
♪どーしよ♪どーしよってなもんである。
替えのトランペットはない。
怒られるのを怖れて誰にも言えず、そのまま当日を迎えることに。
セロテープで応急修理を試みたのもむなしく、やっぱり音は出なかった。
結局、2時間近いパレードの間中、演奏している真似で通した。
自分以外に5~6人のトランペッターがいたし、
小太鼓やら大太鼓やら鉄琴やらの音もあって
誰にも気づかれずにパレードは終了。
みな達成感で満足げな表情を見せる中、
一人、愛想笑いを浮かべて周りに合わせる哀しい自分がいた。
馬鹿だなあ俺。
もう一つの思い出は、その少し前。
練習時間を増やそうとクラブ活動終了後、自宅にトランペットを持ち帰った。
さすがに家の中で音は出せないので、指使いの練習を続けていた。
でもやっぱり物足りない。
そこで、自宅の屋上に上がり、夜空に向かって演奏をスタートさせた。
しかし。
練習にひたむきに打ち込む自分に酔いしれていたのも束の間、
1階で商売をしていた母親が鬼のような形相で止めにやってきた。
相当広い範囲に響き渡っていたらしく、
店にいたお客さんやら、近所の住人やら、皆何事かと驚いたらしい。
屋外だし、高い所だし、大丈夫かなと思ったんだけどな。
ちなみにこの自宅屋上は、その後中学生時代に
『ゴム紐のついたボールを打つテニス練習器で一人練習していて、
10球目くらいに紐が切れてボールが自宅前の車道に飛んでった』事件
の舞台ともなった。
あんときはあせったなあ。かなり。
親にバレずに回収できたときに心の底からホッとしたのを思い出す。
馬鹿だなあ俺。
by umit20070209
| 2008-02-04 23:09
| お宝